【キャンベラ16日AAP】 オーストラリア社会サービス協議会(ACOSS)が行った調査によると、国内で300万人近くが貧困ラインを下回る生活をしているとわかった。この数には、過去10年で2%増加の子ども73万1000人を含む。
ACOSSのカサンドラ・ゴールディー会長は、警戒すべき調査結果だとして上院議会に対し、政府が推し進める生活助成金削減を退けるよう呼びかけている。同氏はまた、「怠惰や貯金不足など貧困は個人責任とされがちだが、地味に賃金労働を探している人も多い」と訴えた。
政府は投資主導型の取り組みに基き、教育やインターンシップの機会を与えることで、助成金受給者の自立を促進したい考え。
野党のマクリン影の家族・社会サービス相は、「ターンブル首相は貧困と不平等の問題でリーダーシップを示さず、予算削減によって脆弱な国民にさらなる打撃を与えようとしている」と批判した。
一人親世帯の子どもは両親がそろった家庭の子どもと比べ、貧困の確率が3倍高い。若者向け失業支援金「ニュースタート」受給者の55%、育児助成金受給世帯の51.5%が貧困状態にあるという。