【ブリスベン20日AAP】 QLD州政府は20日、グレートバリアリーフのサンゴ礁の状態について、白化現象が深刻で危険な状況が続いているとして、5年連続となるD判定を下した。オーストラリア政府は今年12月、世界遺産委員会にサンゴ礁の保護活動に関し、報告書を提出する予定となっている。
世界自然保護機構(WWF)オーストラリアのホビン広報担当は、QLD州政府による報告に対し、「今回のQLD州政府による報告は、サンゴ礁全体の約22%が白化により死滅したとされる時期より前に行われたものだ」と指摘した上で、「保護目標の達成に向け、改善をさらに急ぐ必要がある」と述べた。
またオーストラリア海洋保護協会のゼートーベン広報担当は、QLD政府が今年8月、海洋水質の改善費用として82億ドルを拠出すると決めたことについて、必要な額を大きく下回っておりまったく足りないと指摘。「QLD州政府は連邦政府からの援助も得ながら、水質改善を急ぐべき」との同協会の見解を示した。