【メルボルン27日AAP】 VIC州で洪水被害を受けた7つの地域で、洪水が原因とみられる蚊の大量発生が問題となっており、各地域では住民に対し、健康被害に警戒するよう呼びかけている。また蚊が発生しやすい環境を作らないことも重要だとしている。同州では、牧草地などに出来た大きい水たまりで、蚊が大量発生しているという。
洪水の被害を受けて蚊の大量発生が懸念されているのはミルデュラ、スワン・ヒル、ガナワラ、キャンパスピ、モイラ、ウォドンガなど。ラトローブ大学で環境管理を研究するローラー氏は、溜まった水が温まり、蚊が発生するのに最適の環境を作り出していると指摘しており、「大気が乾燥するまで、あと数週間はこの状態が続く」と述べた。
また、連邦の保健・人的サービス省はVIC州の住民に対し、ロスリバーウイルス、バーマ森林ウイルス、マレーバリー脳炎といったオーストラリア特有の感染症への注意を促している。ただ、脳に障害を与え、最悪の場合には死に至るマレーバリー脳炎については、1974年以降には発生しておらず、蚊がこのウイルスを持っているのはまれだとしている。