【キャンベラ1日AAP】 オーストラリア連邦準備銀行(RBA)は1日の月例理事会で、政策金利を史上最低の1.5%のまま据え置きにすると決定した。競馬レースのメルボルンカップと重なる今月、エコノミストらは金利据え置きを予想していた。
ロウ総裁は1日、「5月と8月に金融緩和措置をとったことから、政策金利の据え置きによって持続可能な経済成長を維持し、徐々にインフレ率が目標値に達成すると判断した」と声明を発表した。
果物や野菜価格の高騰により、先週発表された消費者物価指数は予想をわずかに上回ったが、インフレ率はRBAの目標範囲である2~3%を下回っている。ロウ氏は「国内人件費が控え目で、国際的なコストアップ圧力も低いことから、しばらくは低いインフレ率が予想される」と述べた。また、「経済活動は中程度で成長を続けているが、世帯消費はここ最近停滞気味のようだ」との見解を示した。先々週に3.6%急落した消費者信頼感は、先週になってわずか0.4%上昇した。
ウエストパック銀行のチーフエコノミスト、ビル・エバンズ氏は、「2017年に政策金利が変更される場合、引き下げの可能性が高い」と予想している。