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鎮痛剤コデイン 処方箋にすべき

【シドニー2日AAP】   調査の結果、鎮痛剤コデインの過剰摂取による深刻な合併症が増えていることがわかった。専門家らは、現在薬局で自由に入手可能なコデインを、処方箋のみにするべきと話す。

南オーストラリア大学が行った調査によると、コデインの過剰摂取は命を脅かすのみでなく、入院1件当たりの平均費用が1万ドルを超え、保健システムを圧迫している。過去5年の入院99件のうち、出血性胃潰瘍や腸閉塞など多くが消化管異常を発症し、13%が手術を必要、10%は集中治療室に入院した。患者の多くがイブプロフェンとコデイン併用の鎮痛薬を1日平均28錠、入院まで平均600日間摂取していた。中には1日90錠摂取した患者もいた。

研究を主導したフリンダース・メディカルセンターのジャシンタ・ジョンソン臨床薬剤師は、「現在薬局で手に入るコデイン剤を処方箋薬に変更する必要がある」と訴える。ニューサウスウェールズ大学で薬物・アルコール問題を研究するスザン・ニールセン博士によると、麻薬性鎮痛薬のオピオイドと異なり、コデイン依存は薬剤師や医療従事者も気付きにくい問題だが、効果的な治療法は存在するという。

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