【メルボルン9日AAP】 VIC州地方裁判所は9日、カラム・ダウンズの自宅で昨年、薬用の大麻を栽培し、がん患者に大麻を投与した罪に問われた夫婦に有罪を言い渡した。夫婦の自宅からは15.5キログラムの大麻が押収されている。
有罪判決を受けたのは、エリザベス・パレッツ被告とマシュー・パレッツ被告。両被告は当初、鎮痛剤として自分のために使用していたが、その後、末期がんの子どもを持つ母親などから大麻を求められ、断れなかったと話している。両被告は違法と知りながら、自宅で大麻を栽培していた。
法廷でマシュー被告は「同情心は犯罪ではない」と述べ、医療目的で使用する場合、大麻は違法とみなされるべきではないと訴えた。一方、アンドリュー・ムーア検事は「両被告が良心に基づいて行ったかどうかは関係ない」と述べ、同裁判は医療大麻やマリファナの合法性を決めるテストケースではないと述べた。