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豪科学賞 無針ワクチン「ナノパッチ」

【シドニー10日AAP】  オーストラリア国内で最高の科学賞となるCSLヤング・フローリー・メダルの授賞式が9日、キャンベラで行われ、今年は注射器を使用しないパッチ式のワクチンを開発したマーク・ケンドール博士に授与された。同賞は2年ごとに受賞者が発表される。

CSLヤング・フローリー・メダルは、ペニシリンの抽出に成功し、オーストラリア人として初めてノーベル賞を受賞したハワード・フローリー男爵にちなんで創設された賞で、受賞者には副賞として2万5,000ドルが贈られる。受賞したケンドール教授は、「恐縮しているのと同時に、大変光栄だ」と話した。

「ナノパッチ」は指先に乗るほどの四角いシリコン製のパッチに、肉眼では見えない約2万の小さいトゲが並んでいる。貼った際に痛みがなく、微量のワクチンで効果がある。また、冷蔵保存する必要がないため、これまで輸送が困難だった地域においても使用出来る可能性が高いという。ナノパッチの人体を使ったポリオワクチンの実験は、来年にもキューバで開始される予定となっている。

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