【シドニー12日AAP】 オーストラリアン紙が伝えたところによると、同紙が今年8月に掲載した風刺マンガについて、人種差別的だとして女性が人権委員会に訴えた問題で、女性がこれを取り下げ、人権委員会が調査を打ち切る決定を下したことが分かった。
問題となったマンガは、警察官がビールを片手に持った先住民の男性に対し、「息子に責任を持って行動することを教えてやるように」と伝えると、男性は「全くその通り。で、彼の名前は?」と聞き返すという内容だった。訴えを起こした女性が審議の継続を望まず、訴えを取り下げたという。
自由党のエリック・アベッツ議員は、人権委員会は初めから訴えを取り上げるべきではなく、大きな損失になったと非難。人種差別禁止法を改正すべきとの考えを示している。人権委員会は先に、先住民の女性がQLD州の大学生を相手取った訴訟において、裁判所が提訴を棄却する判断を下し、同委員会の対応が問題となっていた。