【ブリスベン2日AAP】 QLD州と連邦の両政府が、グレートバリアリーフの現状や保護政策について、最新の報告書をユネスコに提出した。ユネスコはグレートバリアリーフを危機遺産リストに加えるかどうかについて、同報告書の内容に基づいて判断するとみられている。
QLD州のマイルズ環境相は、グレートバリアリーフが現段階では危機遺産リストに加えられる可能性は低いとしつつも、大規模なサンゴの白化現象と、同州議会で開墾規制を強化する法案が否決されたのを受け、リストに追加される可能性は高まったとする見解を示した。
サンゴ礁の専門家であるヒューズ教授もまた、世界でも最も汚されていない生態系とされる同地域で、大規模な白化現象が起きていることを重く見ており、リストに加えられるのを阻止するのは難しいとの考え方を示している。
一方、連邦のフライデンバーグ環境相は、過去1年間で、同地域における沈殿物の流出が12%、除草剤や殺虫剤の流出が33%それぞれ減っており、サンゴ礁を取り巻く環境は少しずつ改善されているとの見方を示した。