【シドニー14日AAP】 オーストラリアにおいて、ジカ熱やデング熱に対しさらに踏み込んだ予防策を講じなければ、感染が拡大する怖れがあると、バイオセキュリティの専門家が警鐘を鳴らしている。旅行者らが知らないうちに、飲料水ボトルなどに産み付けられた蚊の卵を、国内へ持ち込む可能性が十分にあるという。
サックス・インスティテュートが発行した、「パブリック・ヘルス・リサーチ・アンド・プラクティス」の中で、シドニー大学のウェブ教授らは、世界的にジカ熱を拡大させているヒトスジシマ蚊や黄熱病蚊がオーストラリアに持ち込まれる可能性は十分あると指摘している。
ウェブ教授は「NSW州やオーストラリア国内でこれらの蚊の繁殖を避けるために、可能なことはすべて行うべき」と述べた。また、予防策として都市郊外のサバーブや湿地帯などで監視を強化し、危険な蚊が発見された場合には、近隣住民に速やかに注意を喚起する体制を整備すべきだとしている。