【キャンベラ15日AAP】 オーストラリア国税局(ATO)のオンラインサービスが15日、一部のサービスを除いて復旧した。最大野党の労働党は、政府によるITサービスの失態が国勢調査に続き2例目となったことについて、オンラインサービスへの不信感を招いていると懸念を示した。
労働党のアンドリュー・リー議員は、ATOのシステム停止がクリスマス前の繁忙期と重なったのは中小企業にとって大きい痛手だと批判。ターンブル首相は就任当初より、「最もテクノロジーを歓迎するリーダーになる」と約束したにもかかわらずこれが守られておらず、「国民のオンラインサービスに対する信頼感を損なった」と指摘した。
一方、ATOの広報課担当者は、主要なサービスを復旧させたとした上で、今後さらにIT環境を安定化させるために必要な作業を行うとしている。また、同システムを管理するヒューレット・パッカード社は、サービス停止の原因はハッキングなどの外部要因ではなく、ハードウェアの不具合で、このような問題は世界でも前例がなく初めてだと説明している。