【シドニー5日AAP】 シドニーの南西部グリーンエーカーにある、国内最大規模のイスラム教系学校が、政府からの補助金を不正に流用していた問題で、行政不服裁判所は5日、同校への補助金1900万ドルを削減する決定を認める判決を下した。
連邦政府は昨年2月、マレク・ファハド・イスラミック・スクールの運営方法について調査した結果、政府からの補助金を不正に流用し、利益を追求した運営を行っていると判断されたことを受け、補助金の削減を決めていた。
行政不服裁判所は、学校の運営方法に改善が見られることは認めたものの、同校とオーストラリアン・フェデレーション・オブ・イスラミック・カウンシル(AFIC)の間で、校地借用の契約関係が継続していることを指摘。今後も補助金がAFICへ流れることは変わらないとの見方を示した。
また、NSW州のバーミンガム教育相が、学校が閉校となれば生徒らの転校もやむを得ないとの見解を示す一方、マレク・ファハドのシルバ校長は今月中にも、AFICに対し、校地の所有権を譲り渡すよう求める意向を示している。