【アデレード9日AAP】 SA州ポート・オーガスタの閉鎖された石炭火力発電所から石炭灰が飛散し、健康被害が懸念されていることを受けて、州政府は住民に対して無料の健康診断を行うと発表した。
同州のキャム・メイハー製造業相によると、健康診断に伴う費用は差し当たって州政府が負担するが、責任は昨年5月に同発電所を閉鎖したフリンダース・パワーにあるとして同社に返済を求めている。ポート・オーガスタの住民は、専用電話を通して医療専門家を予約するか、一般医(GP)の診察も無料で受けられるという。
州野党で保健担当のステファン・ウェイド氏は、「地元のGPはすでに莫大な数の患者の対応に追われており、無料診断に即座に対応することは不可能」と述べ、州政府は専用の公的診療所を設置するべきとの見解を示した。
石炭灰は閉鎖された発電所内に貯蔵されていたが、先ごろの悪天候によって飛散した。環境保護当局(EPA)によると、石炭灰に含まれる金属物質の中毒量は最小だが、ダスト微粒子が健康被害を招く可能性があるという。