【パース17日AAP】 オーストラリア、マレーシア、中国の運輸担当大臣らは17日、マレーシア航空MH370機のインド洋南部12万平方キロでの捜索を中止すると発表した。新たな捜索地域の可能性があげられてから1か月も経たないうちの発表に、犠牲者の家族らは怒りを表している。
MH370機は2014年3月8日、マレーシア・クアラルンプールから中国・北京に向けて飛行中、乗員乗客239人を乗せたまま消息を絶った。事件以降、機体の残骸20片以上が発見されている。
3か国は17日、「最新の科学やテクノロジー、専門家を駆使しても航空機を確定できなかった。今後新たな情報によって同機を発見する日を願う」と共同声明を発表した。犠牲者の家族支援グループ「Voice370」は、捜索再開に向けて3か国に圧力をかけるよう、国や航空業界団体などに呼びかけている。
一方でオーストラリア交通安全局(ATSB)は昨年12月20日、国際専門家から成るチームが「現在の捜索地帯から北の2万5000平方キロに同機が眠る可能性が非常に高い」と発表したと明らかにしたが、莫大な費用を伴う捜索を続けるには十分明確でないとした。