【シドニー25日AAP】 NSW州の新首相に選ばれたグラディス・ベレジクリアン議員や、QLD州のアナスタシア・パラシェイ首相など、一目見ただけではどう発音すればいいのか分からない名前の議員が増加している。地域および州レベルで、議員になる移民家族の子孫が増えていることが背景とみられている。
統計によると、海外で生まれた人の割合はオーストラリア国民全体の28%となっており、とくに過去10年間ではインド生まれが3倍、中国生まれが2倍と急増している。議員の民族的背景も多様化し、レバノン、中国、イタリア、エジプト、ポーランド、ラオスなどとつながりのある議員も多い。ただ、アングロケルティック系の男性の割合は依然として多い。
シドニー大学のスミス教授は、ベアード前首相からベレジクリアン新首相への交代は、白人男性という型にはまった政治家像からの、緩やかな変換を象徴していると分析。「かつて女性や発音出来ないような名前の人を指導者にするのは危険といった古い考えがあったが、それらの多くがなくなったのは良いことだ」と述べた。