【メルボルン30日AAP】 トランプ米大統領が移民の入国制限を発表して以来オーストラリアでは初めて、メルボルンの少年が米国ビザの申請を拒否された。同大統領は先立って、イスラム教徒が主流のイラン、イラク、シリア、スーダン、リビア、イエメン、ソマリアの7か国からの入国を一時停止する大統領令に署名した。
今年11年生のポウヤ・ガディリアン君(15)は、学校のキャンプで米国アラバマ州の宇宙ロケットセンターやワシントンなどを訪問する予定だった。ポウヤ君はオーストラリアで生まれたが、イランとオーストラリアの二重国籍を保有する。
ビザ申請の面接に訪れたメルボルンの米国領事館で30日、ポウヤ君はビザを拒否された。領事館スタッフも規定の変更に驚きを隠せず、オーストラリアでは初めての事例だとして対応に困ったという。ポウヤ君は領事館で泣き崩れたとして、「オーストラリアで生まれてオーストラリア市民権を持っている。理解できない」とAAPに話した。面接に同伴した父親も、「犯罪歴もないし、何も悪いことはしていない」と非常に憤慨しているという。