【シドニー20日AAP】 シドニー南部の政府系の男子校で、イスラム教徒の生徒が賞を受賞する際に、握手でなく自身の胸に手を置くことが認められた。
NSW州教育省の広報官は20日「ジョージス・リバー・カレッジのハーストビル・キャンパスは昨年、学校コミュニティと大規模な協議を行った後、同慣習を定めた」とAAPに話した。教育省は学校に対し、生徒全員の文化や言語、宗教的背景を理解・尊重するよう求めるという。また、オーストラリアの多様なコミュニティに対し、公平で寛容な姿勢を促進していくことが重要だという。
同校の7~10年生370人のうち、89%が英語以外の言語を背景に持つ。リアン・ラーコム校長は昨年の贈呈式で、「受賞の際に握手でなく胸に手を置く生徒もいる」と出席者に説明した。ニューズ・コープ社は、「女性贈呈者が複数いたことから、胸に手を置くのはイスラム教の教え“ハディース”に由来するのでは」と伝えている。