【ブリスベン24日AAP】 QLD州のグレートバリアリーフのサンゴ礁について、高い海水温が原因で起きる白化現象の状態が、「中程度から深刻な状況」であることが、グレート・バリアリーフ・マリーンパーク当局(GBRMPA)の調べで明らかになった。
GBRMPAは今週、ケアンズからタウンズビルの間にある、6か所のサンゴ礁の54地点でサンゴの状態を調査。GBRMPAのライケルト会長は、「水温に繊細なサンゴは60%以上が白化している場所もあった」と述べた。
ライケルト会長は今回の調査結果により、温室効果ガス排出量の削減を定めたパリ協定の実施が緊急課題であることを証明しているとの考えを示したほか、政府が打ち出した保護計画「リーフ2050」や、サンゴ礁の回復力を促進するための継続的な管理体制の重要性をあらためて強調した。
QLD政府と連邦政府は昨年末、サンゴ礁の保護政策について国連教育科学文化機関(UNESCO)に最新の報告書を提出した。UNESCOは、グレートバリアリーフを「危機遺産リスト」に登録するかどうかの決定はまだ行っていない。