【シドニー26日AAP】 オーストラリアとインドネシアは26日、一部停止となっていた軍事協力の完全再開や貿易を強化していくことで合意した。
オーストラリアを訪問中のウィドド大統領とターンブル連邦首相は、軍事協力の完全再開について共同声明を発表した。インドネシアは先月、オーストラリア軍の訓練施設で発見された文書の内容を理由に、軍事協力を一部停止していた。両首脳はまた、海上安全保障の強化や、国境を越えた海上犯罪の阻止、南シナ海の航行自由などについて確認した。
貿易では、両国は待望の二国間貿易協定を今年締結すると約束した。これに先駆け、インドネシアに輸出する砂糖の関税は5%に引き下げられ、生体牛の輸出割り当ても増大された。代わりに同国からオーストラリアへの農薬や除草剤の関税が撤廃される。
ウィドド大統領はシドニーで行われたインドネシアコミュニティ向けのコンサートに出席し、観客2500人に向かって1時間近く、「ここで得た専門知識を持ち帰り、インドネシアの発展に貢献してほしい」と訴えた。同大統領は26日夜に帰国予定。