【シドニー6日AAP】 シドニーのパブなどで一定時間以降に入店を拒否する「ロックアウト法」導入の結果、暴力行為が市中心部から周辺地域に流れていることがわかった。
NSW州犯罪統計・研究局は6日、ロックアウト法が適用されるシドニーCBDやキングスクロス外で暴力行為が増加していると発表した。2014年2月の導入以降、ニュータウン、ボンダイ、クージー、ダブルベイで暴力事件が11.8~16.7%増加した。しかし、法適用地域で暴力数が大幅に減少したため、全体数も減少した。
医師や警察などの組合から成る団体The Last Drinks Coalitionは、「法導入前にキングスクロス近くの病院で見られたようなひどいけがは、周辺病院で確認されていない」として、同法を撤廃する理由はないとした。州警察協会は州全域での導入を求めている。
一方、同法に反対する団体Keep Sydney Openは、「暴力が他地域に流れただけで、問題解決に至っていない」と述べた。
ベレジクリアン州首相は、12か月後に同法の見直しを予定している。