【ブリスベン10日AAP】 QLD州のグレートバリアリーフで、サンゴ礁の白化現象が進んでいる問題で、調査を行った専門家は昨年と今年の二年連続で大規模な白化現象が確認されたのは初めてだとして、サンゴ礁の状態が「未知の領域」に達したとの見解を示した。
オーストラリアン海洋科学研究所のカンティン教授は、サンゴ礁の白化は通常、夏季に典型的に見られる温度上昇によるものと分析。「今世紀末までに海水温度が2度半から3度半の上昇に抑えるとしているが、サンゴ礁にとっては良い目標値ではない」と話した。
グレートバリアリーフ・マリンパーク当局のワチェンフェルド博士は、サンゴ礁は気候変動により「厳しい状況のもとにある」とした上で、「非常に良い状態を保っているエリアもあり、素晴らしい観光資産であることに変わりはない」と述べた。観光当局によると、バリアリーフを訪れる観光客の割合は、ここ数年で20~30%増加しているという。