【キャンベラ29日AAP】 オーストラリア労働組合評議会(ACTU)のサリー・マクマナス新書記長は、国内の記者クラブで会見し、国内の最低賃金を今後、週当たり45ドルの引き上げを求めていく姿勢を示した。同書記長は、国内の職場法が「破たん」していると指摘。最低賃金は「危険なレベルにまで低下している」と述べた。
マクマナス書記長はまた、「賃金泥棒」は雇用者の新しいビジネスモデルになりつつあると批判。先に、フェアワーク委員会が発表した、小売りとホスピタリティー業界における休日手当の引き下げにも言及し、かつて生活の水準を向上させるために使われた方法は、すでに機能しなくなっていると指摘した。
一方、自由民主党のレヨンヘルム議員は、マクマナス氏による提案は最終的に、雇用主が雇用人数を減らすことにつながるとの考えを述べ、「生産性を考慮して検討せずに、安易に賃金の引き上げを求めれば、雇用を殺すことになる」とコメントした。