【メルボルン31日AAP】 オーストラリア国内の炭鉱労働者は、炭塵で健康を害する危険にさらされているとして、炭塵を規制の導入が必要だとする見解を、メルボルン大学の研究チームが発表した。同大は2000年以降、国内で炭鉱労働者の塵肺症が増加していると指摘している。
オーストラリアでは1960年、炭鉱労働者の間で多数の塵肺症が確認されたことから、規制が導入され、その後、急激に減少していた。一方、メルボルン大学の報告書によると2000年以降、特にQLD州で多くの症例が確認されるようになったという。調査に参加したペレット教授は、「炭塵量の平均量は制限以下でも、記録された量が推奨量を上回っていることもある」と述べた。
炭鉱労働者らは今後、自分で装着可能な保護機器を購入することも可能だが、実際にどのくらいの人が使用しているかはっきりしないと指摘。ペレット教授は、炭塵の安全な基準などないとの考えを示している。同報告書ではさらに、総合的な検査を定期的に実施することが望ましいとの考えを示した。