【シドニー2日AAP】 安全保障問題を理由に中国で1週間以上拘束されていたシドニー工科大学(UTS)のチョンギ・フェン准教授が、オーストラリアに帰国した。
フェン准教授は以前、中国を支配する共産党について「言論を停止させている」と批判している。フェン准教授は中国で人権問題の研究を行っていたが、広州からオーストラリアへの移動を妻とともに止められていた。同氏は中国当局からいくつか聴取を受けたが、逮捕や起訴はされていない。フェン准教授は2日、「解放の理由は不明だが、メディアや政府、大学からの国際的圧力が功を奏したと考えられる」と話した。
元外務相のボブ・カー氏が中豪政府間で建議し、UTSもシドニーの中国領事館でフェン准教授の解放を求めた。さらに、オーストラリアや米国、英国、香港の国際的著名な学識研究者多数が、中国の習近平大統領や李首相宛にフェン准教授の解放を求める手紙を送った。
中国国籍のフェン准教授はオーストラリア永住権を保持する。