【シドニー12日AAP】 オーストラリア保険カウンシル(ICA)によると、QLD州などに大きな被害をもたらしたサイクロン「デビー」による保険支払額が、1日に200万ドルに達しており、総額で6億6,000万ドルに達していることを明かした。
ICAのウェラン会長は連邦政府に対し、「防災対策がなければ破滅的な状況になることを、洪水が証明してくれた」、「リスクが高ければ、保険料も高くなる」と述べ、自然災害が保険料金の値上がりにつながっていると指摘。「防災に1ドル費やせば、復旧にかかる10ドルを節約できる」として、防災対策の必要性を訴えた。
さらにウェラン会長は、連邦政府が年間2億ドルの防災対策費用の拠出を見送ったことについて、大変残念だと話した。同会長はまた、QLD州の洪水多発地域のローマで、堤防の設置が保険料の90%以上の引き下げにつながったとして、先に洪水被害に見舞われたロックハンプトンでも堤防が設置されていれば、多くの命が救われていたとの見解を示し、「大きい懸念が残る」とコメントした。