【メルボルン4日AAP】 VIC州政府は2020年までに、同州内にあるすべてのプールやスパにフェンスを設置する方針を明らかにした。子どもの度重なる死亡事故を受け、検死官が設置を求めたのに対し、州政府が重い腰を上げた形となった。同州では2000年から2015年までの間に、庭のプールで溺れて死亡した子どもが26人に上っている。
同州には現在15万8000個のプールやスパがあり、当局はこれらの場所を把握している。また、2010年5月以降に設置されたプールには、四方を囲むフェンスの設置が義務付けられているが、それ以前に設置されたプールは、自宅などの建物からプールへ直接アクセスすることが許可されていた。
同州のウィン計画相は、フェンスの設置に平均3000ドルの費用がかかるが、「幼い子どもの命に係わる問題で、率直に言って費用は重要な問題ではない」と話した。検死官の報告では、大人の監督が不十分だったことが、26人の死亡事故につながったことが明らかになっている。