【ACT31日】 オーストラリア科学学会(AAS)はこのほど発表した報告書の中で、オーストラリア政府が今後気候変動について現状に満足したまま、炭素ガスの排出量に関し思い切った政策の転換を図らなければ、オーストラリアの気温は2090年までに3度上昇し、深刻な状況に陥ると予想したことが分かった。
オーストラリア国立大学の気候エネルギー・災害対策研究所のハウデン教授は、国内の平均温度が3度上昇すると、「さらに高温で乾燥した状態となり、異常気象の頻度が高くなる」と予想。2090年までにシドニーで35度を超える日数の平均は現在の4倍になるとしている。
AASは連邦政府に対し、温室効果ガスの削減を早めて向こう20年間でゼロとするよう求めているが、国内の発電総量の最大56%が石炭燃料でまかなわれており、この目標を達成するのは極めて難しい状況だ。ただ、科学者らは計画的に移行すれば経済に深刻な影響を及ぼすことなく、目標を達成できるとの見解を示している。
ソース:news.com.au-Australia’s ‘catastrophic’ future laid bare