【キャンベラ15日AAP】 最新の調査結果から、新規住宅ローンを組む人のなかで、ファーストホームバイヤー(初めて住宅を購入する人)の割合が非常に低いことがわかった。
今年3月に新たに認められた住宅ローンのうち、ファーストホームバイヤーの占める割合は14%未満と、1年前の過去最低値12.9%から変化がなかった。長期平均は20%、最高時は2009年5月で30%を超えた。
モリソン連邦財務相は先週、連邦予算案のなかで、ファーストホームバイヤーを支援するために収入を住宅頭金の貯蓄に充てさせる方策を発表した。また、空き家への追加課税、退職者を小さな家に移り住まわせる計画も明らかにした。
これまで、ネガティブ・ギアリングやキャピタルゲイン税の割引によって投資が促進され、ファーストホームバイヤーが住宅市場に参入する余地がないと考えられてきた。しかし最近の調査から、投資家は持ち家を資本として別の物件を買うのに対し、ファーストホームバイヤーは一から頭金を貯めなければならないという要因がわかってきた。
別の調査では、住宅所有者は賃借人よりも動きがとりにくく、失業期間が長かったり、職を失くすなど雇用に影響を及ぼす可能性もあることがわかった。