【キャンベラ16日AAP】 世界中で大規模なサイバー攻撃による被害が広がるなか、オーストラリア国内でも少なくとも12企業が影響を受けたことがわかった。悪性のソフトウエア「Wanna Dycryptor」による被害件数は全世界で20万以上に及ぶ。身代金を支払うまでデータへのアクセスを制限するウィルス「ランサムウェア」は、北朝鮮が関与すると考える専門家もいる。
NT準州警察は、ダーウィンとアリス・スプリングスの民間企業4社が重大な影響を受けたと発表した。政府は、影響を受けた他企業の詳細を明らかにしていない。警察は、システムにパッチと呼ばれる最新の修正プログラムをインストールし、バックアップ手順を整えるよう勧告する。
一方、全世界で従業員1000人以上の企業を対象にした調査から、国内企業の66%が非構造化データの管理や保護方法がわからないことが明らかになった。過去12か月に国内組織のおよそ半数で、2件以上のセキュリティ違反が発生し、平均損失額は180万ドルに上った。また、「誰が何にアクセスできるか」24時間以内に報告できると答えた企業は、世界平均33%に対し国内は26%であった。