【シドニー18日AAP】 キャンサー・カウンシルなどガン研究を推進する関係団体は18日、上院特別委員会に対し、ガンの早期発見や、治療が困難なガンに対し有効な治療技術を、有効に生かすべきだとして、専門の診断クリニックを設置するなど、さらに資金を投入すべきとの見解を示した。
オーストラリアでは現在、10人に1人がすい臓がんを患っており、肺がんと同様に高い死亡率で、5年後の生存率はわずか5%となっている。一方、キャンサー・カウンシルのアランダCEOは、乳がんの生存率が90%と高いのは、検査や治療がきちんと整備されているからだと指摘した。
アランダ博士は、乳がんの検査と治療方法から学ぶべきだとして、国家保健・医療研究会議(NHMRC)が中心となって、腹部に症状がある患者を診断クリニックでモニタリングすることを提案しており、クリニックにはGPのほか、専門家を置き、診断を速やかに行えるようにすべきだとしている。現在は、ガンと診断を受けるまでに半年かかる場合もあり、手遅れとなるケースも少なくないという。