【シドニー24日AAP】 2014年12月にシドニーのカフェで発生した人質事件で、NSW州のマイケル・バーンズ検視官は、人質が死亡した責任は事件の犯人であるハロン・モニスのみにあるとの見解を示した。同事件では、人質となった2人が犠牲となっている。
バーンズ検視官は、「死傷者が出たのは警察の落ち度ではないと、過度に強調することは出来ない」としながらも、「すべての非はハロン・モニスにある」と述べた。また、モニスは、オーストラリアが中東の紛争に武力介入したことについて、政府や世論に影響を与えようとして、過激な暴力行為に至ったと分析。犯行は明らかなテロ行為との見方を示した。
さらに、バーンズ検視官は、カフェに突入した警官たちに対し敬意を表すとともに、警官らに指示を与えた司令官の重責は計り知れないものだったとする一方、交渉人につながると人質らが教えられた電話番号に誰も応答しなかったことについて、「人質事件への基本的な対応における、重大な誤りだった」と批判した。