【メルボルン26日AAP】 連邦政府の諮問機関であるインフラストラクチャー・オーストラリア(IA)によると、国内の州および準州などで公共交通機関の運営を民間企業に任せれば、155億ドルのコスト削減につながるとの見解を示した。VIC州では、1999年にメルボルンの鉄道とトラムを民営化している。
IAによると、2040年までにシドニーやブリスベンなどの主要都市で、民間企業が鉄道とバスのサービスを運営した場合、116億~155億ドルを節約できるという。主に鉄道とバスが公営となっているシドニーとブリスベンで、大きな節約が期待できるとしている。
一方、IAの見解について、鉄道・トラム・バス労組(RTBU)のグリゴロビッチVIC州書記長は、「IAは実際のところお金のことしか考えていない」と批判した上で、公共交通は病院や学校と同様に、国民が毎日これらのサービスに頼って生活しているとして、「それなりの財政援助とサービスの提供を保証すべき」との考えを示した。