【メルボルン15日AAP】 VIC州にある20階を越える高層アパートで、監査当局が建材として使用されているクラッディングは、火災を引き起こす可能性があると指摘されていたにもかかわらず、1年以上たった今も依然として改善されることなく、火災安全基準を満たしていないという。
VIC州では昨年、同州の建築物規制当局(VBA)による監査報告で、メルボルンCBDや周辺のサバーブにある170棟以上の高層アパートのうち、51%が規格外のクラッディングを使用していることが分かっている。このうち26棟以上のアパートで家主が依然として何も安全対策がとられていないもようだ。
VBAのディグビーCEOは、クラッディングが残っている建物でも、スプリンクラーの設置や避難経路の確保で、安全基準を満たすことは可能だとしている。高層アパートの防火対策については、ロンドンのグレンフェル・タワーで発生した大火災で、ビルに燃えやすい素材が使用されていた可能性があることから、オーストラリアでも注目が集まっている。