【ブリスベン26日AAP】 新たな調査の結果、QLD州のグレートバリアリーフの価値は560億ドルと見積もられた。白化現象の進むさんご礁が保護されなければ、大規模な経済的影響も懸念される。
世界遺産登録地のバリアリーフは、直接・非直接的に6万4000の雇用を支える。このうち3万9000が直接雇用であることから、リーフはテルストラやカンタス・グループ、ナショナル・オーストラリア銀行、石油・ガス採取業界を上回る雇用主といえる。また、国家への経済効果も年64億ドルに上る。
QLD州は、インドのアダニ社による大規模な探鉱事業を承認したばかり。環境保護団体は、同事業がリーフ存続にとって最大の脅威だと訴える。さんご礁の保護を推し進めなければ、大量の白化現象、水質不良、気候変動に繋がる危険が懸念される。
マイルズ州環境相は、報告内容は貴重だとして、「国有財産であるさんご礁の保護に向けて、連邦政府の支援を求める」と述べた。また、リーフ訪問者への課徴金が妥当な額であるか、別の方法で基金を集めることはできないかなど、討議の必要があるとした。