【シドニー30日AAP】 水難事故の防止に取り組むロイヤル・ライフセービングが、過去13年をかけて行った調査で、溺れかけた事故が42%上昇したのに対し、死亡につながった事故は17%に下落したことが明らかになった。啓発キャンペーンなどで、心肺蘇生法(CPR)が広く知られたことが背景とみられる。
2002年から2015年にかけて行われた同調査では、溺れかけた事故は毎年約3.5%増加したのに対し、死亡事故は1.3%減少だったことが分かった。溺れかけの事故が上昇した背景として、目撃者などがCPRを行い、命が助かったケースが増えていることが考えられるという。
年齢別では、調査が行われた期間に溺れて病院へ搬送された6158人のうち、半数以上が4歳以下の幼児だった。また、死亡事故となった2273件のうち14.9%が幼児となっている。また、死亡事故の犠牲者は女性よりも男性のほうが多く、調査報告書は「男性のほうがリスクを冒す危険性が高い」との見解を示した。