【シドニー3日AAP】 オーストラリア国内で、問題行動を起こす子供を大人しくさせるために、抗精神病薬を処方されているケースが多いことが懸念されており、専門機関から見直しの要請が出されている。
子供・思春期精神医学学会のデイビッド・コグヒル教授は、データ結果から抗精神病薬を不適切に処方されていることを指摘し「抗精神病薬は精神病を治すためのもの。問題行動や攻撃的な行動を起こす子供に処方されるべきではない」としている。
2015年国民医療品給付・償還システム(PBS)からのデータ結果によると、抗精神病薬を処方された17歳以下のこどもは1万6500人以上にも上ることがわかった。
市民の人権擁護の会のデータから、1300人以上の2歳から6歳までのこどもに処方されていることが明らかになっており、コグヒル教授は「6歳以下のこどもに処方することはどんな場合であっても不適切」と述べた。