【パース25日AAP】 放し飼いの鶏を意味する「フリーレンジ」の卵だと消費者を偽ったとして、WA州最大の卵生産業者「スノーデール・ホールディングス」に過去最大の罰金が科せられた。同社は、スーパーマーケット大手のコールズやウールワースに卵を卸している。
オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)は先立って、パース北のカラブーダとスワンバレーにあるスノーデールの養鶏場を提訴した。鶏小屋は最大1万7000羽を収容し、小さい出入り口が1つのみだった。近隣住民の苦情によると、中には1平方メートルで14羽も飼育していた小屋もあったという。その後、スノーデールはジンジンにある養鶏場で卵の生産を続けており、1ヘクタール当たり1500羽未満で飼育しているという。
パースの連邦裁判所で25日、同社に対し、罰金75万ドルおよび裁判費用30万ドルの支払いが命じられた。これまでの同様な事例での罰金最高額は30万ドル。アントニー・シオピス裁判官は、「多数の消費者が購入する主要食品に対し、誤解を招くような宣伝をした」として、問題は非常に重大と指摘。卵6000万個以上を「フリーレンジ」とうたったとされ、消費者は500万~850万ドル支払ったと見積もられる。