【NSW23日】 NSW州政府当局は23日、シドニー5市(LGA)における新型コロナウイルスの感染拡大は「国家非常事態」だとして、ナショナル・キャビネット(州・準州首相と国家的対応を調整する内閣)に対し、40歳以下を含めた同市の住民に接種するファイザー製ワクチンの提供を要請した。
同州のチャント首席医務官は、当該5市の20歳~49歳の労働人口について、食品生産や倉庫管理などシドニー市民の暮らしを支えていると説明した上で、これらの必要不可欠とされる労働者やその家族への感染に歯止めがかかっていないと指摘。これらの労働者はワクチン接種率が低いことにも懸念を示した。
一方、オーストラリア国立大学で感染学を専門とするコリニョン教授は、ハイリスクの人や若者へのワクチン接種は必要とした上で、ファイザー製ワクチンは効果が表れるまでの期間がアストラゼネカ製より長いとして、「現在の状況を考えると、NSW州の40歳以上の人もアストラゼネカ製ワクチンを接種すべき」との考えを示した。
ソース:news.com.au-How virus spread could become Sydney’s worst fears realised