【ACT18日】 連邦政府のスコット・モリソン前首相が、在任中に他の5閣僚の権限を公表せずに掌握していたことが明らかになった問題で、モリソン氏は16日、説明を行い、当時の閣僚に“不快な”思いをさせたと謝罪したが、自身が権限を掌握するとした決定やそのことを非公表としたことについての謝罪はなかった。
モリソン氏は、5閣僚の権限を掌握した理由について、一つは閣僚が新型コロナに感染するなどした場合に行政体制に支障が出ることを避けるため、二つ目として、閣僚個人による一方的な判断によって、国益が脅かされることを怖れたためと説明。首相として「責任をもって行動に移す能力」を保持しておくべきと考えたと述べた。
ただ、議員内閣制度においては、必要な場合に閣僚代理を速やかに任命することが可能だ。閣僚の一人が不在となった場合でも、モリソン氏が代理を任命できない理由はなく、自身が任命した閣僚を信頼できないのであれば、自身が権限を掌握するのではなく、他の閣僚を任命するのが本来のあり方と指摘する声も上がっている。
ソース:abc.net.au-Scott Morrison gave two reasons for secretly taking on five ministerial roles. But his lack of trust is what’s most extraordinary