【NSW13日】 NSW州政府は、医療システムの負担を減らす目的で薬剤師が患者に特定の医薬品を処方できるよう権限を与える。さらに、薬局で受けられる予防接種の数を増やす。
ペロテット州首相は13日、「救急科を圧迫する、治療可能な症状20万件の問題に対応する」と話した。薬剤師が診断・処方できる症状には腹痛、皮膚疾患、ホルモン避妊法などが含まれるとみられる。来年2月からトレーニングを開始し、来年末までに実際に患者に行われる見通しだ。QLD州でも同様に考案されたが、医師らから「重篤な症状を誤診する可能性がある」と反対を受けて、来年7月まで試験的導入が延期された。
NSW州政府はさらに、薬剤師の権限を増大する2つの試験的取り組みを発表した。14日から、腸チフスやA型およびB型肝炎を含む予防接種新たに6種が薬局で接種可能になる。また、来年初頭から12か月にわたって試験的に薬剤師が尿路感染症(UTI)の治療薬を処方できる。
オーストラリア医療協会( AMA)のNSW州支部は提案に反対する。一般開業医王立オーストラリア大学(RACGP)も、「患者の安全をリスクにさらす恐れがある」と反対している。
ソース : abc.net.au – NSW government moves to increase pharmacists’ powers amid doctor backlash