【ACT16日】 オーストラリア国民の第3四半期の賃金上昇率は1%と、年間のインフレーション率の半分以下にとどまったことが、オーストラリア統計局(ABS)の最新統計から明らかになった。年間の賃金上昇率は3.1%で、特に公共セクターで賃金の伸びが滞っているようだ。
ABSによると、第3四半期の賃金上昇率の伸びは2012年以降で最も早い伸び率を示した一方、消費者物価指数(CPI)は7.3%だったことから、実際の賃金は1年間で4.2%低下し、2011年度の水準に戻った。
また、セクター別では民間セクターで賃金上昇長率が1.2%だったのに対し、公共セクターでは0.6%にとどまった。賃金上昇率が最大だったのは小売セクターで、3か月間で2.4%、年間で4.2%それぞれ上昇した。
ABSのミシェル・マルカード氏は、「民間セクターにおける労働力不足に加え、フェアワーク委員会が10年以上ぶりとなる大幅な賃金引き上げを行ったことが背景だ」と説明した。
ソース:news.com.au-ABS: Wages grew 1 per cent in last quarter, well below inflation