【ACT6日】 オーストラリア国内では、65歳以上人口の割合が過去70年間で2倍となり、高齢化が加速していることが、財務省がこのほど発行した年間人口報告書で明らかになった。
報告書によると、退職年齢を超える人の数は2020年~21年に16.8%だったが、2032年~33年には19.9%に、2060年~61年には23.1%に増加することが予想されている。総人口の年齢の中央値をみると、2020年~21年は38.4歳、2032年~33年に40.1歳に上昇する見通しだ。2008年~09年は36.9歳だった。
高齢化の背景には、寿命の延び、出生率の低下、ベビーブーマー世代の高齢化などがあるとみられている。
メルボルン大学で人口統計学を専門とするピーター・マクドナルド教授は、高齢者が増えれば、予算へのコスト負担や労働人口への税負担も上がると指摘。「高齢化の波は確実にやってきている。ベビーブーマーの高齢化も遠くはない」と述べ、懸念すべき重要な問題との見解を示した。
さらに報告書が、年間の移民数を47万人と2倍とすれば、2060年~61年の65歳以上人口の割合が19.9%まで引き下げられると指摘していることについて、マクドナルド教授は、インフラへの負担など莫大な負担がかかるとして、現在の水準を維持すべきとの見方を示している。
ソース:news.com.au-Grim news for Australia with ageing population woes