【NSW1日】 オーストラリア国内では、過去3か月間の水難事故による死者が54人と過去最多となったことが、サーフ・ライフ・セービング・オーストラリアによる報告で明らかになった。また、救助活動の件数は6,000件以上に達し、10年前から14%増加した。
NSW州では、同時期に水難事故による死者28人と全国の半数以上を占めた。VIC州は10人となっており、クリスマス休暇中の死者数が20年ぶりに記録を更新した。QLD州では7人、WA州で5人、SA州で2人、NT準州とTAS州でそれぞれ1人だった。これらの事故はいずれも監視員のいない場所や、監視が行われていない時間帯、もしくは遊泳区域以外で発生していたことも分かった。
専門家は、長雨や新型コロナのパンデミックで海水浴に出かけられない年が続いた後、猛暑がやってきたことで、海水浴に出かける人が急増したり、久しぶりに海で泳いだ人が多かったことなどが、水難事故の増加につながったと分析した。
報告によると、事故原因の48%が離岸流(Rip currents)だった。離岸流は打ち寄せた波の戻り路に発生する沖へ向かう潮流のことで、これに流されて溺れたことが原因となっている。また、死者の81%が男性となっており、男性は自分の水泳能力を過信する傾向が女性より強いと分析している。
ソース:abc.net.au-NSW beaches record deadliest summer of all time with 28 drownings