【NSW25日】 賃貸物件が激減する中、若者や学生たちがかろうじて持ち堪えている状況に、数十人の若者たちがシドニーの街頭で、主要政党の対策不足に抗議を行った。
NSW大学でコンピュータサイエンス学部を専攻しているテオ・マンゴスさんは、自身とフラットメイトらが住む家賃が42%値上げされ、週550ドルから780ドルに一度に跳ね上がり「自分の支払額が150ドルから250ドルになった」と述べた。
NCA Newswireの取材に対し、マンゴスさんたちが借りている物件は「ネズミやゴキブリがいるし、カビもあるひどい状態なのに、これが今の市場の現状だ」とし「ホームレスにはなりたくないから、ここに留まるしかない」と語った。
コアロジック社によると、国内の賃貸物件の金額は、過去1年間で10.2%上昇し、週当たりの中央値は555ドルとなっている。シドニーでは状況はさらに悪く、11.4%も値上がりしており、家賃の中央値は679ドルに達しているが、これはシドニーで現在市場に出ている賃貸物件が1.3%に過ぎず、空室率が低いことが一因とされる。
マンゴスさんらは退去も考え、他の物件の見学にも行ったというが、「どこに見学に行っても60人くらいの人がいる。フルタイムの仕事をもつ家族もいる中、僕たちは最低賃金を稼ぐ学生。勝ち目はない」と現実的に不可能だと語った。
マンゴスさんらは、主要政党が家賃の高騰に対する対応を効果的に行っているとは思えないとし、「公営住宅を売却したりしてこの危機を煽っている。一方、潜水艦には3000億ドルも投資しているのに」と政府の対応に不満を表した。
ソース: news.com.au -Rental crisis sees uni students pay hundreds for rat-infested property