【NSW13日】 NSW州シドニーに住む80代の女性が今月1日、破傷風に感染し死亡したことが分かった。州内で破傷風による死者が出たのは1993年以来となる。保健当局は、このほかにシドニー在住の80代女性と州北部の70代女性が感染したと発表した。
これらの感染者はいずれも自宅の庭などで汚染された土が足に出来た傷口に触れたことが原因とみられている。破傷風の感染が州内で確認されたのは2019年以来となる。
保健当局のセルビー感染症部長は、「破傷風は希少だが、命にかかわる可能性もある」と述べ、予防にはワクチン接種が最も効果的と説明した。また、感染者は主に高齢者で特にワクチン接種を行っていない女性がかかりやすいとした上で、「高齢者は破傷風の予防接種記録を確認しておくことを勧める」と話した。
破傷風の原因となるバクテリアはいずれの土にも潜んでいるが、今年のように感染者が確認されるのはまれなことだという。セルビー部長によると、破傷風を発症するバクテリアは顔面の筋肉がひきつり、あご部分が固くなって口が開けないなどの障害が出る。ひきつりが頭部や首に広がり、最終的には全身けいれんを起こし、呼吸困難で死亡することもあるとしている。
ソース:abc.net.au-Older Australians urged to get tetanus shot after Sydney woman’s death, two other cases in NSW