【VIC17日】 豪統計局(ABS)の調査から、100年以上に渡りオーストラリア最大都市としての栄冠を手にしていたシドニーが、メルボルンに首位を奪取されたことが明らかになった。
これは、2021年の国勢調査後に、同局がメルボルンの「重要都市圏」の人口に、北西部のメルトン地区を追加したことが影響している。シドニー・モーニング・ヘラルド紙によると、この変更により、2021年6月のメルボルン人口が487万4,400人となり、シドニーよりも1万8,700人増加したことになる。
「重要都市圏」の分類は、同統計局が国内の人口を算出する方法の一つで、人口1万人以上の都市中心部、またはグループを指している。同局の人口統計学者であるアンドリュー・ハウ氏は「2021年の国勢調査の定義までは、シドニーはメルボルンよりも「重要都市圏」の人口が多かったが、メルトンがメルボルンに合併されたことで、シドニーよりも人口が多くなった結果となった」と述べた。
ABSのデータによると、2020年にはメルボルの人口はシドニーよりも7万1,800人多いとなっているが、パンデミックによる人口増加の影響で、その差は大きく狭まってきているという。今年1月に発表された連邦政府のCentre for Populationのデータによると、メルボルンの人口増加率は2018〜2019年の1.8%から2020〜2021年には-1.6%に低下という結果になっているが、2032年半ばまでにはメルボルンとVIC州の人口は増加すると見られているという。
同データによると、メルボルンは2031年には人口600万、2032年には610万にまで増加すると見られており、一方シドニーは2032年から2033年にかけて600万人を突破すると予測されている。
しかし、メルボルンが予想より早く第一位の栄冠を奪取したとしても、 ABSの「大都市郊外人口統計データ」(2021年6月)によると、セントラルコーストを含むシドニー郊外の人口は526万人と、メルボルン郊外の498万人よりも多く、依然としてシドニー周辺は居住者にとって人気エリアだということが窺える。
ABSは、今月20日に2022年の地域別人口推計を発表する予定。
ソース: news.com.au – Melbourne snatches the crown from Sydney as Australia’s biggest city