生活

鎮痛剤パックの錠数が縮小に 備蓄する人も

【ACT17日】   国内で、市販のパラセタモールのパックサイズの変更が提案されており、変更前にスーパーで買い込みを始めている人たちがいるという。

 

オーストラリア薬品・医薬品行政局(TGA)は、徐放性のパラセタモールの購入に関する規制を強化しようとしており、許可された場合には1箱のサイズが錠剤、またはカプセルが100個から32個に縮小することになる。

 

国内を代表する疼痛擁護団体であるPain Australiaのジュリア・ジョーンズ代表は「消費者たちは薬の備蓄を始めており、錠剤数の変更が始まる来年には、多くの人たちが数百、あるいは数千錠の薬を備蓄している可能性がある」と述べた。

 

同氏は「現在、パラセタモールは処方箋が必要ないが、発作防止や日常生活で定期的に同薬を服用している人たちがいる」とし「一日に6〜8錠必要とする人たちは、錠剤数が減少すると聞いて買い溜めを始めている」と説明している。

 

国内では毎年、パラセタモールの過剰摂取による入院者が約225人、死亡者が50人となっており、若年層で意図的な過剰摂取が最も多いとされている。同錠剤数の縮小は、こうした過剰摂取による重症や死亡事故を防止することを目的としているが、同団体の調査によると、個数を縮小するという決定は、アンケート回答者のわずか25%のみ賛同を得ているとしている。

 

しかし、医師会の最高権威である王立オーストラリア総合診察学会(RACGP)は、市販のパラセタモール錠剤の包装サイズをさらに縮小し、放出調整製剤のパラセタモールを処方箋専用にすることを提案している。同学会のニコール・ヒギンズ会長が署名したRACGPの提出文書によると、RACGPは薬局やスーパーで購入可能なパラセタモールのパックサイズの縮小を支持しているが、TGAの中間決定で提案された変更はパラセタモールの過剰摂取による害に大きな影響を与えるとは考えにくいと述べている。

 

国内では成人の5人に1人が慢性疼痛を患っており、その割合は非常に高くなっている。慢性疼痛を抱える大半が女性で、女性の180万人が慢性疼痛、特に慢性骨盤痛に悩まされているという。

 

ソース: news.com.au – Australians start stockpiling paracetamol ahead of proposed changes to pack sizes

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