【ACT29日】 オーストラリアは今年、純増数で40万人が入国すると予想されており、記録的な移民数に対応するために、連邦政府は新たな住宅対策やビザルールなどの厳格化について対応を迫られることになる。
シドニー・モーニング・ヘラルドが伝えるところによると、海外からの移民のほぼ半数は国境再開による学生で占められているが、新たな措置の実施により、来年には31万5,000人、その後はさらに減少する可能性があると予想されている。
アルバニージー連邦首相は、州や準州のリーダーに移民政策への情報をもっと提供していくと約束した。同首相は、閣議の中で、3つの新たな住宅政策の概要を説明し、連邦予算に盛り込まれる人口予測について議論を行った。この会議の結果、公営住宅や低家賃の住宅支援に対して20億ドルの追加、投資家や開発業者による住宅建設を促進するための2つの税制改正が実施されることになった。
クレア・オニール内務相が最近発表した新たな移民戦略の概要案では、派遣労働者の最低賃金基準の引き上げや永住権取得への道筋の導入を提案しており、移民の数が最重要問題ではなく、プログラムを厳格化し、中期的に縮小すべきだと考えている。
また、永住権への枠組みに関する大規模の見直しには、高度なスキルを持つ人たちを惹きつけられるようにし、「遅くてとても複雑」と評されているビザ制度を簡素化する抜本的な変更を提言している。
オーストラリアでは2007年以降、移民の数が100万人から一時的に180万人に増加した一方で、技能職の移民者は過去20年間で年間3万人程度にとどまっている。移民専門家による審査委員会を率いるマーティン・パーキンソン前主席補佐官は「オーストラリアは移民制度の成功を裏付ける証拠もなく盲目的に邁進していた。この制度ではオーストラリアにとってどの人材が有益となるかを特定することができない」と述べている。
ソース: news.com.au – 400,000 new migrants to arrive in Australia in 2023