【NSW23日】 オーストラリア銀行協会(ABA)は、銀行取り引きのデジタル化が進む一方で、銀行支店の閉鎖が加速していることを受け、今年7月1日から新たに「支店閉鎖サポート協定」として、銀行による支店閉鎖の手続きを監視する方針を示した。デジタル化に取り残されることの多い高齢者や障がい者など、サポートが必要な人に対応するとしている。
国内では2017年~22年の間に閉鎖した銀行支店の数が1,600店舗以上となっている。新たに導入される「支店閉鎖サポート協定」には、4大銀行のほかバンク・オブ・クイーンズランドやベンディゴ・バンクなど20銀行以上が合意した。協定では、支店閉鎖の手続きを段階的に行うことを目的とし、最寄りの支店が自宅から少なくとも10キロメートル離れた場所にある顧客などに対し支援を行っていく。
ABAのブライCEOは、ここ数年で支店の利用者は激減していると認め、顧客もまたデジタル取り引きを好むようになっているとする一方、「移行において、他の人より大きな支援が必要な人がいることも銀行は忘れてはいけない」と話した。
協定の下で導入される新たなカスタマーサービスの一環として、銀行はデジタルなど他の取り引方法について顧客に指導を行うほか、必要な場合は外国語による説明を行うとしている。
ソース:news.com.au-Sweeping new rules to come into force as Australian Banking Association reveals scale of branch closures