【VIC2日】 メルボルンの王立女性病院に、国内で初となる公営の精子・卵子バンクがオープンした。VIC州在住の資格のあるドナーから卵子と精子を受け付けている。
ドナーの卵子や精子を希望するカップルは、かかりつけ医(GP)または専門医の紹介状が必要だ。がんなど、受胎能力に影響する治療を現在受けている人も卵子や精子を凍結できる。毎年精子400回、卵子40回のドナーが見込まれ、3,500回近い体外受精(IVF)サイクルに使われる。アンドリュース州首相は「子どもを希望する多数の人を支援する」と話した。
これまで、ドナーによるIVF治療は個人間または海外のドナーによる場合のみで、1回のIVFサイクルの費用は最大1万ドル、提供される卵子や精子も1回につき最大4,000ドルかかった。
一方、シドニーで不妊治療施設を経営するデボラ・リーバーマン医師は「素晴らしい試みだが、ドナーを見つけるのはかなり大変」と話す。国内で、血液や組織、精子や卵子の提供に金銭を支払うのは違法だ。さらに、子どもが18歳に達して希望した際に親であるドナーは連絡を受ける義務がある。
VIC州政府は1憶2,000万ドルを拠出して公立の不妊治療を支援する。地方のベンディゴ、シェパートン、ギーロング、バララット、ワーナンブール、サンシャイン・エッピング、ヘイデルバーグにも不妊治療サービスを年内に設立する。
昨年10月にはメルボルンに国内初の公営のIVF施設が誕生し、以降1,200組が紹介され、治療550サイクルが行われた。
ソース:abc.net.au- Victoria opens Australia’s first public egg and sperm bank in ‘ambitious’ bid to reduce fertility barriers to starting a family